はじめに:なぜこのブログは Note でも WordPress でもないのか
この記事、実はチャットで指示を出しただけで書かれています。AI が文章を構成し、HTML を生成し、GitHub へプッシュして公開した。私がやったのは「方向性を伝えること」と「確認すること」だけです。
なぜ Note でも WordPress でも、X(旧 Twitter)でもなく、こんな静的サイトでブログを始めたのか。その答えは単純で、AI エージェントを使うと、SNS へ投稿するよりも自サイトを更新する方が楽だったからです。そしてもう一つ、自サイトのコンテンツは SEO 資産として積み上がるという、地味だが確実な狙いもあります。
【体験】SNS 投稿の「しんどさ」とエージェント導入
2026 年現在、AI を使ってコードを書いたり文章を綴ったりすることは珍しくありません。ChatGPT や Claude といったウェブアプリを立ち上げれば、誰でもそれなりの成果物を得ることができます。
しかし、IT 未経験の個人開発者が直面する最大の壁は、AI の「回答」そのものではなく、その回答を自分のプロジェクトに反映させる際の「摩擦」にありました。
振り返れば 2025 年あたりから、VSCode 内で GitHub Copilot や Gemini を活用する環境は整っていました。Ren'Py のようなゲームエンジンでも、AI がコードの続きを提案してくれる体験は確かに便利でした。
しかし、それはあくまで「エディタの中の補助」に過ぎません。ファイルを自分で作成し、AI の回答をコピペし、保存し、Git で管理し、デプロイする。この「AI と手元のファイル」の間にある見えない壁が、IT 素人にとっては依然として高く、そして何より面倒だったのです。
転機となったのは、2026 年の 2 月から 3 月にかけて。ハヤカワ SF コンテストに向けた小説執筆に AI エージェント「Antigravity」を導入したことでした。
そこで実感したのは、ウェブアプリ版では決して得られない「コンテキストの維持能力」です。いちいち過去の資料をコピペして読み込ませる必要もなければ、AI がプロジェクトの全体像を見失うこともない。AI が自分のリポジトリの中を自由に歩き回り、資料を読み込み、構成案を更新していく。
「自分の PC 内で、AI が資料やスクリプトをバンバン読み込み・作成・更新していけるのがいいよな。怖いけどw」
さらに革新的なのは、このエージェントが「人間と同じようにブラウザ(Chrome)を操作できる」という点です。単にネットで検索してくるだけでなく、必要があれば自らブラウザを立ち上げ、サイトを巡回し、情報を取得してプロジェクトに統合する。これはウェブアプリ版の AI には不可能な、「手足」を持ったエージェントならではの領域です。
もちろん、これだけで全てが解決する「魔法」ではありません。AI のコンテキスト維持にはまだ限界があり、都度適切な指示を出し、必要な資料を読み込ませる「人間側の手綱さばき」は不可欠です。私自身も、ウェブアプリ版の AI や NotebookLM など、用途に合わせて各種 AI を使い分けています。
しかし、プロジェクトの「中心」に Antigravity を据えたことで、これまでのコピペ作業に費やしていた膨大な時間が、より本質的な試行錯誤へと転換されたのは間違いありません。
【発見】SNS 更新より自サイト更新が「楽」という逆転現象
小説を応募した後、現在制作中のミステリーゲーム『神屋探偵事務所』のプロジェクトに移行しましたが、ここでも驚きの体験が待っていました。
通常、情報発信といえば Note や X(旧 Twitter)が主流です。しかし、文章を書くのが苦手な私にとって、外部プラットフォームの投稿フォームに向き合い、AI の回答をコピペして整形する作業は、意外とストレスの溜まるものでした。
ところが、Antigravity ✕ GitHub Pages の環境ではどうでしょう。AI に「今回の開発の所感を記事にして、いつものテンプレートで公開しておいて」とチャットするだけ。AI が直接 HTML を生成し、ディレクトリを整理し、プッシュして世界に公開する。
「外部 SNS にコピペするよりも、自分のサイトを AI に更新させるほうが圧倒的に楽」という、信じられない逆転現象が起きたのです。
【本質】なぜ GitHub Pages ✕ AI は「理想の公開基盤」なのか
なぜ今、GitHub Pages なのか。その理由は、このプラットフォームの「シンプルさ」が、AI エージェントの特性と完璧に噛み合っていることにあります。
従来のホスティングや CMS(WordPress など)を AI に任せようとすると、ログイン、フォーム入力、DB 管理、FTP 転送といった複雑なステップが壁となります。これらは「人間がブラウザで操作すること」を前提とした設計であり、AI にとっては扱いづらく、壊すリスクも高い領域でした。
しかし、GitHub Pages における「公開」という行為は、ただ一点、「Git push」に一本化されています。
ファイルを作成し、フォルダに置き、コミットしてプッシュする。AI エージェントにとって、これは最も得意とする「ファイル操作」の延長線上にあります。操作の抽象度が極限まで高まった結果、AI にとっては「管理画面を叩く」よりも「リポジトリを編集する」ほうが、はるかに安全で高速なデプロイ手法になったのです。
私たちがやるべきことは、チャットで「この記事を更新して」と指示を出すだけ。AI が裏側で執筆し、画像を生成し、HTML を整形し、プッシュを完了させる。「ブログ更新」という、かつては手間だったルーチンそのものが、意識の外へと消えていく。これこそが、AI エージェント ✕ GitHub Pages がもたらした、個人開発の「理想の公開基盤」の正体です。
もちろん、全てがバラ色というわけではありません。例えば Steam ストアの多言語対応などは、18 言語分のマスターデータを JSON で用意していても、結局 UI 上の膨大な入力項目(JSONに含まれない設定など)と格闘する「コピペ地獄」でした。Antigravity のブラウザ操作機能を使えば自動化できるのかもしれませんが、ストアの設定や X(旧 Twitter)への投稿など、一歩間違えれば「誤爆」に繋がる心臓部を AI に任せきりにするのは流石にまだ「怖い」と感じる……そんな人間側の心理的ブレーキも含めて、今のリアルな開発風景です。
【SEO】自サイトのコンテンツは「資産」として積み上がる
もう一つ、静的サイトでブログを運営する隠れた狙いがあります。自サイトのコンテンツは、そのまま SEO 資産として蓄積されていくという点です。
Note や X への投稿は、プラットフォームの都合でいつ消えるか分かりません。アルゴリズムが変われば露出が激減し、サービス終了すれば全て消える。しかし、自分のドメインで積み上げたコンテンツは、時間とともに Google からの評価が高まり、検索流入という安定した入口になっていきます。
この記事自体が、その実験の第一歩です。「AI エージェント」「GitHub Pages」「個人開発」といったキーワードで、じわじわと検索に引っかかるようになっていけば……という、地味だが確実な積み上げ戦略です。Steam 審査対応や 18 言語ローカライズといったディープなネタは、後続の記事で詳しく書いていくつもりです。
【結論】AI は「プロジェクトの共有者」へ
IT の専門知識がない私による、18 言語対応のゲーム制作や、モダンな Web サイトの爆速構築。これらが実現できているのは、AI を単なる「補助」ではなく、「プロジェクトを共有し、実務をこなす最強のツール」として使い倒せているからに他なりません。
もちろん、AI に自分の PC 内でファイルを自由に触らせることには、リスクや怖さもあります。GitHub での履歴管理や、万が一のための別系統でのバックアップなど、人間側が「手綱」を握っておく必要はあるでしょう。しかし、その「怖さ」を補って余りあるスピード感がここにはあります。
技術の壁は AI が壊してくれました。今、私が集中しているのは「次は何を面白くするか」という意思決定だけです。もしあなたが、AI とのコピペ作業に疲れ始めているなら、あるいは「IT 素人だから」と二の足を踏んでいるなら、今すぐエージェントを自分のリポジトリに招き入れることをお勧めします。そこには、想像以上に自由で「孤独ではない」個人開発の未来が待っています。
「AI に頼りきりになって逆に孤独になりそうだけどw」